ナチュラルヒーリングPhoto/AT.迦楼羅のPhoto＆エッセイ

「大歓迎猫」

またきっとどこかでそうした猫の姿を見つけることができることだろう、とこの前書いた。

それで、出会ったとたんにこの大歓迎だ。

たぶんこのコはいわゆるＤＤ（1990年代からあるアイドル関連の隠語で「誰でも大好き」の意味）だと思う。甘え声で鳴きながら別の人に駆け寄って行く姿をみたこともあったし。
だからどう、ということはない。自分にだけ特別感を出して欲しいとも思わないし、無節操だとかなんとか非難する気持ちにもならない。
愛想がよくて良いではないか。そう、顔を見ただけで逃げ出す大多数の猫たちよりはうんと良い。

「さくらねこ」と言う言葉がある。
公園などに捨てられた猫をボランティア活動として捕獲して避妊手術を施す。そのようにしてボランティアの管理下にあって見守られ、しかるべく手術も受けた証拠として、片耳をV字型に切除する。そうした耳を桜の花びらに見立てて、さくらねこと呼ぶ。
街なかでは「地域猫」と呼ばれることもある。

つまりその猫も、捨てられたのだ。
淋しくて、誰でもいいからかまって欲しい、と思ったとしても無理もないことに思える。

A.T.迦楼羅
ジオマンシー（ゲオマンシーともいう）占い、西洋占星術、易占いなど、世界各地に古くから伝わる占術の研究者であり、心理カウンセラー、エッセイストとしても多方面で活躍中。
スピリチュアルカウンセラー育代オフィス所属
https://www.ikuyo.co.jp/top.html