LIFESTYLE/大阪天満宮の盆梅展
盆梅店(ぼんばいてん)とは、盆栽の梅を展示して見せる催しのこと。
大きな浅い植木鉢に、古いものは樹齢九十年にもなろうかという梅の木を上手に植えて育てて咲かせて見せてくれるのである。
その梅の花は、白色のものが圧倒的に多い。紅梅もあるにはあるが木が小さい。もしかすると紅梅の木あまり長くは育たないのかもしれない。
梅の木の種類も、「野梅」(やばい)というのが多い。花びらが一重のものと、「八重野梅」とがある。さらに、花の「がく」や咲く前の「つぼみ」、花の軸は、普通は臙脂のような濃い赤系であるのが「緑色」をしているものがあって、これを「青軸」と呼ぶようだ。
つまり「青軸野梅」などと称するわけだ。
まだ寒い日も続いているので、展示されていた盆梅の中には一輪も開花していない木もあったが、ほとんどの木では数輪以上が開いていて、とても良いにおいを漂わせていた。
梅の香というのはそれほど強いにおいでもないし、一年の間のほんのいっときしか嗅ぐ機会がないものだからあまり特別な意識を持たない人も多いかもしれないが、甘すぎず、フレッシュで、時にはシナモンにも似た風味を感じたりして、楽しい。
それが、公園などの梅の木は背が高いか、周りを囲われているなどして、咲いている花までこちらの鼻が届きにくいことがほとんどで、鼻を近づけて梅のかすかな香りをしっかり楽しむことができる、という意味でも盆梅展は私にとって楽しい催しなのである。
♪梅は 咲いたか 桜は まだかいな~ という江戸端唄がある。
続く歌詞は翻訳不可の下世話な座敷歌ではあるが、上掲の部分にはとても共感する。梅が咲いたのならもうすぐ春だなじきに桜も咲くだろうなあと、そわそわして春を待つ気持ちは今も昔も変わらない。
あ、いや、ひどい花粉症の方はそうではないだろうが。
A.T.迦楼羅
ジオマンシー(ゲオマンシーともいう)占い、西洋占星術、易占いなど、世界各地に古くから伝わる占術の研究者であり、心理カウンセラーとしても多方面で活躍中。
スピリチュアルカウンセラー育代オフィス所属
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