LIFESTYLE/枚岡神社

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その神社は、古代の都である奈良から西、生駒山の「暗峠(くらがりとおげ)」なる急坂を越えた中腹にある。
名を「枚岡神社(ひらおかじんじゃ)」という。
平安時代や室町時代にはこのあたりの地名は平岡だったが何故か明治になって枚岡村と表記するようになったようだ。
それも謎だが、かなり急傾斜の参道を登り、本殿を見上げるこれまた急な石段のふもとにたどり着いた時に目にするものも、かなり謎だ。
石段の両脇に、石の狛犬ではなく、石の鹿があるのだ。
それだけでなく、手水舎には水を吐く龍ならぬ鹿が立っているのである。

左側の鹿の脇に小さな立て看板があって、それを読んだら訳がわかった。
このお社の祭神「武甕槌尊(たけみかづちのみこと)」が神鹿(しんろく)に乗って旅立った故事に基づくのだそうだ。
タケミカヅチ神は「建御雷神」とも書き、茨木の鹿島神宮と奈良の春日大社にまつられてもいる。雷の神であり剣の神でもある。
タケミカヅチの用いた剣は布都御魂(ふつのみたま)と言い、奈良県天理市の石上神宮のご神体であるという。

この神社は、つまり、現代の大都会大阪、商工業盛んな東大阪から見ると市街をはずれた生駒の山の中腹だ、ということになるけれども逆に古都奈良から見ればほぼ真西の方角に直線で15kmほど、生駒山を抜け、新天地大阪を一望する高台、というような意味合いの違いを持っているように思える。

神社から少し下りたあたりは公園になっており梅林もある。
このあたりはまだ風が冷たいのか、梅の花はまだ咲き初めとも言えないくらいだった。
東大阪にあるが、奈良などに関連の深い歴史ある神社で調べるといろいろ面白い事実が出てきたりする。
またそのうち、行ってみたいと思う。

A.T.迦楼羅
ジオマンシー(ゲオマンシーともいう)占い、西洋占星術、易占いなど、世界各地に古くから伝わる占術の研究者であり、心理カウンセラーとしても多方面で活躍中。
スピリチュアルカウンセラー育代オフィス所属
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