ナチュラルヒーリングPhoto/ジャコメッティの彫刻を見てきた

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アルベルト・ジャコメッティ(Alberto Giacometti)はスイスの彫刻家。
第二次大戦後から作り始めた非常に極端にほっそりと引き延ばされたような身体をした人の顔や全身を現す彫刻が有名。
ムーアのものなどと比べて小型であるが、それでも彫刻を複数見せてくれる美術館はとても少ない。しかも同じ作者のものを複数となるともう殆ど絶無と言っていい。

それが、7点も見られるというのだからこれを逃すまいと、大阪・心斎橋にある「エスパス ルイ・ヴィトン大阪」に足を運んだ。
ビルの7階だかにある展示室は大きな窓から自然光が入り、いかに上質な専用のものとはいえ彫刻を覆うケース表面のガラスが全く反射しないということもなく、多少見にくい感じもあった。
逆に言えば、天井の照明だけだとどうなるのか、夜にも行ってみたいと思ったことだった(調べると、6/25まで展示中で、夜は8時までやっているようだ)。

ところで、作者の名はアルベルトとドイツ風で(英語風ならアルバートでフランス風ならアルベールと呼ばれるだろう)、苗字のほうはフランス風…に見えてイタリア系の出だそうで、実にスイス的だなと思う。
会場奥ではジャコメッティについての映像作品が流されていたのだが、ドイツ語で製作されたものに英語と日本語の字幕がつけられていた。
その映像の中で、ジャコメッティ氏が作品の展示会をやっている美術館の偉い人(館長さんだったように思う)にインタビューを受けているシーンがあるのだが、これはフランス語でやりとりしていた。
その会話の中で彼は質問に答える形で「作品すべてが”デッサン”と言える」と発言していた。

ところで、あとでふとしたことで知ったのだが、フランス語で「デッサン(dessin)」は英語の「デザイン」の意味も持つ。
スケッチ、素描を言うなら「esquisser(エスキセ)」という語があるようだ。
パリでも活動していたというジャコメッティ氏の「母語」が何であるかは不明だが、果たして彼はどういう意味で「デッサン」と言ったのか、とても気になるところだ。

A.T.迦楼羅
ジオマンシー(ゲオマンシーともいう)占い、西洋占星術、易占いなど、世界各地に古くから伝わる占術の研究者であり、心理カウンセラーとしても多方面で活躍中。
スピリチュアルカウンセラー育代オフィス所属
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