ナチュラルヒーリングPhoto/いわれのない不安

ときに、いわれのない不安を感じることがある。
原因がないわけではないのだろうが、その「原因」「理由」を突き詰めて考える気にもならない。あるいは、不安の理由が何であるかはっきりわかってしまうそのこと自体が怖い気がして敢えてつきつめないようにしてしまうことすらあるように思う。

静かだった水面に、いきなり生じる波紋。
それは、水底の魚が少し勢い余ったゆえにできたものか、鳥か虫か小石か何かが水に落ちたのか、それともわたしを狙って背後から撃ち込まれた小さく固い悪意のカタマリだとか何かが運よく／運悪く逸れでもして着水したものなのか…。

目を上げればそこには柵があり、それが危険から遠ざけてくれるためのものなのかそれとも行く手を阻むためのものなのかもわからず、どうしていいかわからなくなる。

目をさらに遠くにやれば、その柵の向こう、柵を越えたとしてもそのまま歩いては通れないであろう水面のかなたに、門が見える。まっすぐには行けないが、柵に沿って地面を遠回りして行けば、門にたどりつけそうに想える。
だが、本当にたどり着けるのだろうか。そしてその門だと思っているものは、本当に門なのか。開いて通してもらえるのか。その先には何があるのか。
わからないことだらけだが、遠く見えたものを希望としてとりあえず信じて、進んでいく。

不安に身をすくめているだけでは、どうにもならないとわかっているのだから。

A.T.迦楼羅
ジオマンシー（ゲオマンシーともいう）占い、西洋占星術、易占いなど、世界各地に古くから伝わる占術の研究者であり、心理カウンセラーとしても多方面で活躍中。
スピリチュアルカウンセラー育代オフィス所属
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