ナチュラルヒーリングPhoto/雨の日

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雨の日は「天気が悪い」と言うけれど

雨が悪いものということじゃないと思う。晴れなら「天気が良い」と言うからのその対(つい)として「悪い」と言うことになってしまったんじゃないだろうか。
いや、だってそりゃあ雨が降らなければ色々困る。昔は「百姓」と言ったくらいに国民のほぼ全員が農業従事者だったから、日照り干ばつは死活問題。今では農業人口も減ったとは言え、林業の人、果樹園を経営している人、その他の仕事でも庭に花壇や植木鉢を置いている人や家庭菜園をやっている人にとっては、雨が降らねば大変なことになる。

しかし一方で雨の日の通勤通学は、憂鬱なものだ。子供のころはそうでもなかったように思うが、長じてからは濡れるのが不快で、雨の朝は気力がわかない。「天気が悪い」とぼやく気持ちも当然だ。
だとしても、暇を持て余すとか変わったことをするのもよかろうと思い立つとかして、わざわざ雨の日に散歩に出かけるというのも悪くない。
雨の日は公園なども人が少なく、何より、背後から急に足音が迫って来てドキドキするランナーが殆どいないのが良い。
雨の中、傘を差しめんどくさいなあと想い乍らカメラも出して構え、撮ってみるといつもとは違う景色が取れる。あるいは、晴れとは違う空気感が写真に込められる気がする。
しかもそれは、カラーではなくモノクロームで撮影した写真にこそ、色を排除した濃淡の世界にこそ、薄暗くてコントラストの低い曇天ならではの映像世界が写し取られるように思うのだ。

そうしてみると、天気は悪いが、気分はそう悪くない。
楽しもう!とまでは言わないが、天を呪うようなほどのことではない、と思えたら良いんじゃないかな。そう思う。

A.T.迦楼羅
ジオマンシー(ゲオマンシーともいう)占い、西洋占星術、易占いなど、世界各地に古くから伝わる占術の研究者であり、心理カウンセラーとしても多方面で活躍中。
スピリチュアルカウンセラー育代オフィス所属
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