ナチュラルヒーリングPhoto/AT.迦楼羅のPhoto&エッセイ
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「猫のいる風景」
「寄らば大樹の陰」という言葉がある。
これは、身を寄せるならば小さな木よりも大きな木の下ほうが安全で雨も日差しもしのぎやすいということから、どうせ誰かの下につくなら勢力の強い人に従うほうが得策だという意味に使われる言葉だ。
こういった話が猫にも通用する、とはとても思えない。
しかし猫たちはどうも、小さい木よりは大きい木のほうが好きなようだ。
暑いときにはその木の日陰に入り、あるいは太い枝に登って地面の熱を避け昼寝をしたりしている姿を見ることがある。
またごくまれに寒い冬でも木の枝に乗っていることがあるが、これは地面の冷気を避けるためでもあろうか。
猫は、運動に優れた動物であると同時にじっと動かないでいることも得意だ。
動かないので、どこかにいても目立たず見過ごしてしまうこともある。
座ってじっとしている姿は「招き猫」みたいだし、お地蔵様にも似ている。
寝ている姿は「眠り猫」。そのまま過ぎる。
いまはもう盛りを少し過ぎてしまった金木犀の花の残り香を楽しみながら散歩すると、きょうも、明日もまたきっと、どこかでそうした猫の姿を見つけることができることだろう。
A.T.迦楼羅
ジオマンシー(ゲオマンシーともいう)占い、西洋占星術、易占いなど、世界各地に古くから伝わる占術の研究者であり、心理カウンセラー、エッセイストとしても多方面で活躍中。
スピリチュアルカウンセラー育代オフィス所属
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