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奈良の鹿さんに会いに行こう!

奈良の都、平城京が作られたのは西暦710年だという。
実に何と今から1313年前のことになる。
それから何度か短期間の都の移動がありつつも84年後の794年に平安京に移るまでが「奈良時代」と呼ばれるわけだ。

ところで「奈良」と言えば。「東大寺の大仏」さまと並んで「鹿」が有名だ。
奈良のシカは「国の天然記念物」だそうで、飼い主・所有者がいない「野生動物」の扱いなのだという。
昔は当然ながらそのまま野生の鹿そのものだったが、8世紀後半に春日神社ができると「神鹿(しんろく)」と呼ばれるようになりだしたそうだ。
というのも、春日大社の主神であるタケミカヅチが鹿島神宮から帰る時に白い鹿に乗ったという伝承があるからだ。
また、春日大社だけでなく興福寺からも神鹿として厳重に保護がなされたという。

そういえば江戸落語の中で「奈良の早起き」という言葉が出てくるのを聞いたことがあった。
これは、朝起きて大事な神鹿が自分の家の前で死んでいたらその責を負わされるので、奈良の人は早起きをし、もし自分の家の前で鹿が死んでいようものなら隣の家とか、誰か嫌なヤツの家の前に動かしたりするのだ、という怖くて笑えない笑い話である。
実際、16世紀には鹿に石を投げた少女が処刑され連座で一家全員が追放になったと興福寺が伝える文書にあるそうだ。恐ろしい話である。

ところで近頃実際に見かけるのだが、奈良公園や東大寺にペットの犬を連れて来る観光客がいる。鹿は大きいので(オスで100キロくらいになるらしい)あまり気にしていない様子だが、そんなことをして東大寺や興福寺や春日大社にお参りしてもご利益はなさそう(むしろ罰があたりそう)だと思うのは私だけだろうか。

なにはともあれ、奈良にでかけていまや200円もする「鹿せんべい」を買って、鹿に囲まれたり追いかけられたりしながらも鹿にお辞儀をさせ、せんべいを与えるのはそれなりに楽しいことだ。
訪れる時期が良くて運が良いと、かわいい小鹿にも会える。
また来よう、と思える奈良の楽しみである。

A.T.迦楼羅
ジオマンシー(ゲオマンシーともいう)占い、西洋占星術、易占いなど、世界各地に古くから伝わる占術の研究者であり、心理カウンセラーとしても多方面で活躍中。
スピリチュアルカウンセラー育代オフィス所属
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